私はこれまで、「デジタルコミュニティと不調和な異素材を組み合わせたメディア表現」を研究課題とし、インターネットや家電、放射線探知機などを連携させた複合的なインスタ レーション作品を制作してきた。
ツイッターやYouTubeといったネットワークを使い、地球上で同時展開している些細な呟きやコメントといったデジタルコミュニティ上の自然な営みから、社会問題や同時代的な価値観を発見する事が目的である。
生活に根付いたネットワークを使うことで、離れた場所に存在する距離感を見つめ直し、鑑賞者は世界の至る所から遠隔で作品に参加できる、アフターコロナの時代における新しい参加型作品の仕組みを創出しようと試みている。